Blue Rose／榎田尤利

Blue Rose (SHYノベルス288)

★☆☆☆☆

既読の初期作品に加筆・書き下ろしを加えた新装版と聞いて購入。高級男娼の主人公(青薔薇と呼ばれてる)がさまざまな客を魅了しながら、自分の本当の愛をさがし求めて行く…ざっくり言うとこんなストーリー。男娼ものって大好物なんですが、この作品の主人公は精神的にすごく脆くてそういう危ういところにみんな惹かれてしまう、っていうキャラクターなんですよね。個人的な趣味の話になってしまうけど、男娼受けだったら、どんなに辛い過去を背負っていようと強く凛としてるっていうのが私の理想。じゃないと変にリアルに可哀想で、読むのがつらくなってしまう。あと、書き下ろしで彼のその後が読めるんですが、結局選んだ相手というのがまた納得できず…もやもや〜。以前読んだときに抱いた感想は覆らなかった。
でも私、作家買いする人は榎田さんと、英田サキさんのみなんです(嗜好まるわかり！)。好きな作家さんでもときどきびっくりするほど合わない作品ってあるものですよね。BLあるある。